F1ひとりごと2004



2004年オーストラリアGP 再びフェラーリ黄金時代!?

M・シューマッハーとバリチェロのフェラーリ勢が、金曜から日曜の決勝のゴールまで素晴らしい走りを見せた。 昨年の混戦を考えると、誰もがこれほどまでの独走を予想していなかっただろう。 ドライバーとしてもチームとしても、ミスなく完璧な仕事をしたと思う。 昨年苦しんだフェラーリが、再びその強さを見せ付けた。

昨年から今年にかけてのフェラーリは、94年から95年にかけてのウイリアムズと状況が似ているような気がする。 94年ウイリアムズのFW16は、ハイテク禁止を補おうと空力を追求しすぎたあまり、 神経質で扱いにくいマシンになってしまったが、 翌95年には速さとともにスムーズで安定感がありドライバビリティに優れるFW17を投入した。 95年はドライバーズ・コンストラクターズともに王座を奪われたが、ベストマシンはFW17であったと思うし、 あのマシンにもしセナが乗っていたら、少なくても10~12勝くらいはしてチャンピオンになっていたのではないかと思う。

昨年のフェラーリも、セッティングが決まれば速く走れるだけのポテンシャルはあったものの、 慢性的なフロントのダウンフォース不足をかかえバランスに苦しんだ。 しかし今年はその問題点を解消し、その他細かな部分で改良を施した。 大きな変化はないものの、確実に信頼性のある進化をしたと思われる。 欠点が見られないほど完璧な走り…今年は2002年のようなフェラーリ独走が再び見られるかもしれない。

一方、打倒フェラーリを目論むライバルのウイリアムズとマクラーレンは完敗に終わった。 特にマクラーレンは全くいいところがないといっても過言ではないくらいだった。 ただ、この2チームはその革新的なノーズを見る限り、新しい技術にチャレンジしている途上とも言える。 一旦バランスが整えば、一気にフェラーリを突き放すだけのポテンシャルを秘めているかもしれない。

ドライバー別では、アロンソが唯一フェラーリに食いついていった。 周回を重ねるごとにジリジリと離されていってしまったが、 サーキットの特性次第では、フェラーリに追いつき、リードを奪えるだけの力を感じた。 まだまだ年間を通してトップを奪えるほどではないかもしれないが、 将来のチャンピオン候補として今年は重要な年になるだろう。 チャンピオンに、先輩たちに、どんどん噛み付いていってほしい。

まだ開幕戦が終わったばかり。 これからどんなレースが展開されていくのか? できれば昨年のような混戦になればいいなと期待しつつ…。



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