追悼 今宮 純さん



2020年1月4日、モータースポーツジャーナリストでフジテレビF1解説者の今宮 純さんがお亡くなりになりました。

みなさんも感じていると思いますが、今宮さんには冷静で穏やかな口調の中にレースに対する大きな情熱を感じました。 印象深いシーンはやはりセナが亡くなった直後のコメントでしょうか。 涙ながらに「セナはいませんが、F1は続いていくわけです」と語ったあの言葉。 ジャーナリストとして、一人の人間として、あの現場の状況と自らの気持ちをそのまま伝えたその姿勢に、私は感銘を受けました。

また2000年末、サイト「Number Web」で20世紀F1ドライバー ”ザ・ベストテン”を選出するという企画がありました。 今宮さんは少年時代からのジム・クラークの大ファンだったのは知っていたので、クラークを1位にするかなと思っていたのですが、 セナを1位に挙げました。私としては、セナファンなので単純にうれしいという気持ち以上に、 今宮さんがどういう気持ちでセナを1位に挙げたのか、とても興味深く感じました。

そして特別なシーンがなくても、実況席から聞こえる今宮さんの声・存在を感じるだけでF1視聴者として落ち着いてレースを観られました。 1995年にF1中継から一度離れ、96年に戻ってきたときに、なんとうれしくて安心したことか! 今宮さんはF1ファンにとっては、もはや空気のような存在だったのかもしれません。

今宮さんはとても多くのマニアックな専門知識をお持ちだったと思いますが、 それをその時々の状況や視聴者に合わせて取捨選択してわかりやすく解説してくださったのだと思います。 今宮さんは、セナや中嶋 悟さんと並んで、日本にF1文化を根付かせた最大の功労者の一人だったと私は思います。

突然で早すぎる死に悲しく、とても残念でなりませんが、 どうか天国でクラークやセナ、本田宗一郎さん等とF1談議で盛り上がってほしいと思います。



今宮 純さんのご冥福を心よりお祈りいたします。



アイルトン・セナ研究所 管理人 RYO-S



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