アラン・プロスト



アラン・プロスト [Alain PROST]
1955年2月24日生まれ、フランス出身
F1通算出走199回、優勝51回、PP33回、FL41回、総獲得ポイント798.5、
1985・86・89・93年ワールドチャンピオン


言わずと知れたセナの宿命のライバル。頭脳明晰、計算された走りで「プロフェッサー(教授)」の異名を持つ。 プロストもかつてはセナやマンセル張りのアグレッシブな走りをしていたが、 1984年、85年にチームメイトになったニキ・ラウダのしたたかな走りが、 後年のプロストに影響を及ぼした。

セナはデビュー当時からプロストを意識していたようだ。 そして1988年にマクラーレンのチームメイトになってから本格的な「セナ・プロ」対決が始まり、 F1史上でも最も激しいライバル関係になっていく。

当時からすでに予選ではセナの方が圧倒的に速かったが、決勝レースでは予選の差がうそだったかのようにプロストが強さを見せ、 「速いセナ、強いプロスト」とよく評せられた。 セナは1988年にプロストを破りワールドチャンピオンを獲得し、1989年も予選では圧倒的な速さを見せつけたが、 チャンピオンシップでは確実な走りのプロストの前に敗れた。

2人の確執は続いていったが、 プロストがラウダから学んだように、セナもプロストから多くを学んでいった。 その教訓を生かし、勝てなくても2位、3位を確実に拾っていき、1990年、91年とチャンピオンを獲得し、 速さと共に安定感を身に付けた。

プロストの最も偉大なところは、その偉大さが表に現れないところだと思う。 予選ではゆっくり走っているようでかなりの好タイムを出し、 決勝では、いつの間にかスルスルと首位に立って、結局優勝している。 そして気が付けば、通算51勝と4度のワールドチャンピオンに輝き、 近代F1を代表するドライバーになっている…。

セナやマンセルが派手な勝利が多い一方で、プロストは目立たないが確実にチャンピオンシップを進めていく。 プロストの評価が、その偉大なる成績のわりには若干低いのもこのせいではないだろうか?



TOPへもどる