あれから23年…セナの内面に憧れて…



2015年でBSフジでの無料放送が終わり、特別な契約と料金を払わなければF1が見られなくなった今日、 ますます私の中での「F1離れ」が加速していく。 一応、結果はインターネット等でチェックしているのではあるが、特に熱心に注目しているわけでもない。

その一方で、シーズンオフにフジテレビnextで放送されていた、「F1 LEGENDS 19XX」というものを見る機会があった。 過去の名レースを当時の実況・解説でほぼノーカットで放送されたのであるが、 結果やレース展開を知っているにも関わらず、私自身も当時と同じようにとてもドキドキ・ハラハラしながら見ていた。

その中でもやっぱりセナの走りに、「誰よりも速く走る」といった強い意志がテレビ画面を通してでも感じられた。 そしてそんな想いはセナファンの方々に共感していただけるのではないかと思う。

セナ自身も次のように語っている。
「もし、誰かが、僕の活動や僕のやり方、僕の話し方や行動やふるまいに、特別なものを感じ、そこに何かポジティブな面を、見いだしたとしたなら、 その人は、僕自身の真実の姿を、受け入れているんだと思う。(中略)…だから僕のファンの人達は、僕という人間の内面を見ているのだと思う。 表面的な姿ではなくてね。…」(早川書房「セナ」P302より)

おそらく私たちは、F1というフィルターを通して、セナの生き様そのものを見ていたのかもしれない。 目標に向かって努力し、誰よりも高い志を持っていたからこそ、その生き方に共感し、憧れ、F1の枠を越えて多くの人々に尊敬されたのではないか。 ものすごいタイムを出すテクニックとかレースでの強さとかは、その高い志の結果、必然として現れたものではないかとすら感じる。

だからセナの生き方や哲学はどんな世界でも通用するものだと思う。 あの日から23年が経過した。でも私の中ではセナが教えてくれたことが根付いている。 私も、セナ程の高い次元で生きているわけではないが、目標や理想に向かって家庭や仕事に取り組んでいきたい。 少しでもあなたに近づけるように…。



2017年5月1日 異国の一人のセナファンより



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