1984年 フランスGP


1984年5月18-20日
フランス ディジョン サーキット

予選:13位 決勝:リタイア


前戦サンマリノGPではピレリタイヤとのトラブルなどから生涯唯一の予選落ちを喫したが、 ここフランスからはニューマシン TG184 とともにミシュランタイヤが供給されることになった。 マシンは旧車と比べ物にならないくらい操縦性がよくなった。

予選では金曜に13位とまずまずな滑り出しだったが、 不運にもお気に入りのタイヤを使ってアタックしようとしたときに ラウダがコース上にオイルを撒き散らしていて、満足な走りができなかった。

土曜日は雨で予選順位が変わらなかった。 さらにミシュランはトールマンに古いタイプのレインタイヤを供給していたため、 思うようなパフォーマンスを発揮できなかった。

コースコンディションなどの影響で、 2日間を通じて新車のポテンシャルを最大限に引き出すことはできなかったようだが、 それでもチームメイトのチェコットよりは2.4秒速かった。

決勝レースでは13位から最高9位まで上昇し、 中盤まで10位前後で安定した走りを見せる。 しかし37周目、ファビ(ブラバム)とラフィット(ウイリアムズ)に挟まれて9位を走行中、 突然ターボが壊れてリタイアした。

このレースでは特に目立つことなく終わってしまったが、 新車とミシュランタイヤは確実にトールマンの戦闘力を底上げさせた。 そして次のモナコGPでは、セナ自らの腕で そのマシン性能を100%以上引き出して、雨の中伝説的な走りを見せることになる。



予選結果

 
ドライバー
チーム
タイム・備考
PP
 パトリック・タンベイ  ルノー  1'02"200
2位
 エリオ・デ・アンジェリス  ロータス・ルノー  1'02"336
3位
 ネルソン・ピケ  ブラバム・BMW  1'02"806
4位
 ケケ・ロズベルグ  ウイリアムズ・ホンダ  1'02"908
5位
 アラン・プロスト  マクラーレン・TAGポルシェ  1'02"982
6位
 ナイジェル・マンセル  ロータス・ルノー  1'03"200
13位
 アイルトン・セナ  トールマン・ハート  1'05"744


決勝結果

 
ドライバー
チーム
タイム・備考
優勝
 ニキ・ラウダ  マクラーレン・TAGポルシェ  1゚31'11"951
2位
 パトリック・タンベイ  ルノー  1゚31'19"105
3位
 ナイジェル・マンセル  ロータス・ルノー  1゚31'35"920
4位
 ルネ・アルヌー  フェラーリ  1゚31'55"657
5位
 エリオ・デ・アンジェリス  ロータス・ルノー  1゚32'18"076
6位
 ケケ・ロズベルグ  ウイリアムズ・ホンダ  1Lap
リタイア
 アイルトン・セナ  トールマン・ハート  36周、ターボ
 
     
FL
 アラン・プロスト  マクラーレン・TAGポルシェ  1'05"257




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