前戦サンマリノGPではピレリタイヤとのトラブルなどから生涯唯一の予選落ちを喫したが、
ここフランスからはニューマシン TG184 とともにミシュランタイヤが供給されることになった。
マシンは旧車と比べ物にならないくらい操縦性がよくなった。 予選では金曜に13位とまずまずな滑り出しだったが、 不運にもお気に入りのタイヤを使ってアタックしようとしたときに ラウダがコース上にオイルを撒き散らしていて、満足な走りができなかった。 土曜日は雨で予選順位が変わらなかった。 さらにミシュランはトールマンに古いタイプのレインタイヤを供給していたため、 思うようなパフォーマンスを発揮できなかった。 コースコンディションなどの影響で、 2日間を通じて新車のポテンシャルを最大限に引き出すことはできなかったようだが、 それでもチームメイトのチェコットよりは2.4秒速かった。 決勝レースでは13位から最高9位まで上昇し、 中盤まで10位前後で安定した走りを見せる。 しかし37周目、ファビ(ブラバム)とラフィット(ウイリアムズ)に挟まれて9位を走行中、 突然ターボが壊れてリタイアした。 このレースでは特に目立つことなく終わってしまったが、 新車とミシュランタイヤは確実にトールマンの戦闘力を底上げさせた。 そして次のモナコGPでは、セナ自らの腕で そのマシン性能を100%以上引き出して、雨の中伝説的な走りを見せることになる。 |
ドライバー |
チーム |
タイム・備考 |
|
PP |
パトリック・タンベイ | ルノー | 1'02"200 |
2位 |
エリオ・デ・アンジェリス | ロータス・ルノー | 1'02"336 |
3位 |
ネルソン・ピケ | ブラバム・BMW | 1'02"806 |
4位 |
ケケ・ロズベルグ | ウイリアムズ・ホンダ | 1'02"908 |
5位 |
アラン・プロスト | マクラーレン・TAGポルシェ | 1'02"982 |
6位 |
ナイジェル・マンセル | ロータス・ルノー | 1'03"200 |
13位 |
アイルトン・セナ | トールマン・ハート | 1'05"744 |
ドライバー |
チーム |
タイム・備考 |
|
優勝 |
ニキ・ラウダ | マクラーレン・TAGポルシェ | 1゚31'11"951 |
2位 |
パトリック・タンベイ | ルノー | 1゚31'19"105 |
3位 |
ナイジェル・マンセル | ロータス・ルノー | 1゚31'35"920 |
4位 |
ルネ・アルヌー | フェラーリ | 1゚31'55"657 |
5位 |
エリオ・デ・アンジェリス | ロータス・ルノー | 1゚32'18"076 |
6位 |
ケケ・ロズベルグ | ウイリアムズ・ホンダ | 1Lap |
リタイア |
アイルトン・セナ | トールマン・ハート | 36周、ターボ |
FL |
アラン・プロスト | マクラーレン・TAGポルシェ | 1'05"257 |