1984年 アメリカ東GP


1984年6月22-24日
アメリカ デトロイト市街地コース

予選:7位 決勝:リタイア


前戦カナダGPからわずか1週間が経過し、舞台はアメリカ・デトロイトへ。 しかし荒れた路面のストリートコースに手を焼く。

金曜予選、セナは7位につけるがその後火災を伴う激しいクラッシュをし後部にダメージを負い、 赤旗の原因を作ってしまう。 しかしチームは徹夜でマシンを修復。土曜予選でも7位で表面上の順位は変わらなかったが、 金曜に比べて4.5秒もタイムアップし、さらに事故があったことを考えると上出来だろう。 セナは自己最高の7位からのスタート。

トールマンは決勝用に特別マシンを温存し、これでレースに臨もうとしていた。 しかし決勝レースではスタートで多重事故が発生。 ピケ(ブラバム)のタイヤが激しく吹き飛び、なんとセナのマシンに落下、 サスペンションを破壊した。

レースは赤旗が出され再スタート。 セナはスペアカーに乗り換えての出走。 2回目のスタートでもだんご状態の混戦になり、 セナは事故を起こさないように一時的にコースから外れたという。

セナは多少順位を落としてしばし10位を走行。 20周目には8位にまで回復するなど、マシンの調子自体は順調だったようだ。 しかしその直後の22周目、最終コーナーで後輪がスリップしてコースから外れ、 タイヤウォールにクラッシュしてしまった。

若さゆえのクラッシュと言えるかもしれない。 しかしセナはそんな失敗を将来に確実に生かしていく。 デトロイトでは86年から3連勝、フェニックスでは3戦2勝、 そしてモナコでは5年連続を含む6勝と、 ドライバーのテクニックと集中力の差が顕著に表れる市街地コースで無類の強さを発揮していくのだった。



予選結果

 
ドライバー
チーム
タイム・備考
PP
 ネルソン・ピケ  ブラバム・BMW  1'40"980
2位
 アラン・プロスト  マクラーレン・TAGポルシェ  1'41"640
3位
 ナイジェル・マンセル  ロータス・ルノー  1'42"172
4位
 ミケーレ・アルボレート  フェラーリ  1'42"246
5位
 エリオ・デ・アンジェリス  ロータス・ルノー  1'42"434
6位
 デレック・ワーウィック  ルノー  1'42"637
7位
 アイルトン・セナ  トールマン・ハート  1'42"651


決勝結果

 
ドライバー
チーム
タイム・備考
優勝
 ネルソン・ピケ  ブラバム・BMW  1゚55'41"842
2位
 エリオ・デ・アンジェリス  ロータス・ルノー  1゚56'14"480
2位
 テオ・ファビ  ブラバム・BMW  1゚57'08"370
4位
 アラン・プロスト  マクラーレン・TAGポルシェ  1゚57'37"100
5位
 ジャック・ラフィット  ウイリアムズ・ホンダ  1Lap
リタイア
 アイルトン・セナ  トールマン・ハート  21周、アクシデント
 
     
FL
 デレック・ワーウィック  ルノー  1'46"221




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