ハートエンジンはターボを大きくし改良されたが、回転数はさほど変わらない。
セナは、「スペアカーに搭載されているエンジンの方がいい」と判断。 予選では金曜10位、土曜には若干タイムを更新したものの10位は変わらず。 スペアカーのエンジンは、予選時には間に合わなかったが、 決勝はレースカーにスペアカーのエンジンを載せ換えてスタートしている。 決勝レースは、10位スタートからすぐに7位にジャンプアップ。 デ・アンジェリス(ロータス)をパスし健闘するが、 その直後からエンジンのパワーダウン。3周後にはデ・アンジェリスに抜き返される。 その後、セナの前を走っていたデ・アンジェリスとワーウィック(ルノー)がエンジントラブルでリタイア。 プロスト(マクラーレン)はコースアウト、バリアに激突し、セナは一時3位に浮上。 いつものことながら、非力なマシン・エンジンで善戦する。 32周目、タンペイ(ルノー)が迫ってくるが、セナはエンジンが不調であえて抵抗しようとはしない。 結局、油圧も低下し35周目に完全にエンジンが壊れる前にピットに戻りレースを終えた。 特にプロストなどに比べると、セナはマシンに負担のかかるドライビングをしているのでは、といった印象もあるかもしれないが、 この頃からすでにマシンの状況を機械のように把握し、マシンに優しく無理なドライビングはなかったように感じる。 |
ドライバー |
チーム |
タイム・備考 |
|
PP |
ネルソン・ピケ | ブラバム・BMW | 1'26"173 |
2位 |
アラン・プロスト | マクラーレン・TAGポルシェ | 1'26"203 |
3位 |
エリオ・デ・アンジェリス | ロータス・ルノー | 1'26"318 |
4位 |
ニキ・ラウダ | マクラーレン・TAGポルシェ | 1'26"715 |
5位 |
パトリック・タンベイ | ルノー | 1'26"748 |
6位 |
デレック・ワーウィック | ルノー | 1'27"123 |
10位 |
アイルトン・セナ | トールマン・ハート | 1'29"200 |
ドライバー |
チーム |
タイム・備考 |
|
優勝 |
ニキ・ラウダ | マクラーレン・TAGポルシェ | 1゚21'12"851 |
2位 |
ネルソン・ピケ | ブラバム・BMW | 1゚21'36"376 |
3位 |
ミケーレ・アルボレート | フェラーリ | 1゚22'01"849 |
4位 |
テオ・ファビ | ブラバム・BMW | 1゚22'09"163 |
5位 |
テイリー・ブーツェン | アロウズ・BMW | 1Lap |
6位 |
マルク・スレール | アロウズ・BMW | 1Lap |
リタイア |
アイルトン・セナ | トールマン・ハート | 35周、エンジン |
FL |
ニキ・ラウダ | マクラーレン・TAGポルシェ | 1'32"882 |