開幕から2戦連続でPPを獲得しているセナは、ここイモラでもその速さを見せつける。 金曜日はブレーキとタイヤに問題がありいいドライビングができなかったとは言うものの、 強力なホンダエンジン擁するウイリアムズのピケに0.8秒もの大差をつけた。 これも完全主義者たる所以か? セナだけは他のドライバーとは違うレベルで物事を捉え、走っていたのかもしれない。 土曜日は渋滞でタイムアップならなかったが、それでもPPはセナのものだった。 決勝レースでは、好スタートを切るもののトサ手前のビルヌーブコーナーでピケにかわされ、 さらに4周目にはプロストとロズベルグのマクラーレン2台にも抜かれ4位に後退。 もしかしたら燃費を気にして序盤は押さえ気味に走っていたのかもしれない。 しかしレースは突然終わる。 12周目にリアのホイールベアリングが壊れて白煙が上がる。 セナはスローダウンしピットに戻りそのままリタイアした。 ちなみにチームメイトのダンフリーズにも同じトラブルが発生し、すでにリタイアしていた。 セナはこの年8回ものPPを獲得したがレースでは2勝に終わった。 予選では他を圧倒する速さを持っていたが、 決勝ではマシンの信頼性やパワー不足のルノーエンジンの影響で結果に結びつかないこともあった。 しかし逆に言うと、セナだからこそそんなマシンでもPPを奪えたのかもしれない。 セナのスピードへの欲求は果てしない…。 |
ドライバー |
チーム |
タイム・備考 |
|
PP |
アイルトン・セナ | ロータス・ルノー | 1'25"050 |
2位 |
ネルソン・ピケ | ウイリアムズ・ホンダ | 1'25"569 |
3位 |
ナイジェル・マンセル | ウイリアムズ・ホンダ | 1'26"159 |
4位 |
アラン・プロスト | マクラーレン・TAGポルシェ | 1'26"176 |
5位 |
ミケーレ・アルボレート | フェラーリ | 1'26"263 |
6位 |
ケケ・ロズベルグ | マクラーレン・TAGポルシェ | 1'26"385 |
ドライバー |
チーム |
タイム・備考 |
|
優勝 |
アラン・プロスト | マクラーレン・TAGポルシェ | 1゚32'28"408 |
2位 |
ネルソン・ピケ | ウイリアムズ・ホンダ | 1゚48'47"749 |
3位 |
ゲルハルト・ベルガー | ベネトン・BMW | 1Lap |
4位 |
ステファン・ヨハンソン | フェラーリ | 1Lap |
5位 |
ケケ・ロズベルグ | マクラーレン・TAGポルシェ | 2Laps |
6位 |
リカルド・パトレーゼ | ブラバム・BMW | 2Laps |
リタイア |
アイルトン・セナ | ロータス・ルノー | 11周、ホイールベアリング |
FL |
ネルソン・ピケ | ウイリアムズ・ホンダ | 1'28"667 |