1986年 カナダGP


1986年6月13-15日
カナダ ジル・ビルヌーブ サーキット

予選:2位 決勝:5位


金曜予選は、路面がウエットからドライに変わりつつある状況の中で行われた。 残り時間が数分となったとき、セナはコースコンディションを見るためにレインタイヤで走り、 すぐに予選用タイヤに履き替えるためにピットに帰ってきた。

しかしここで無作為に行われる車重検査に引っかかり、時間をロス。 検査が終わるとすぐにピットに戻り、タイヤを換えて再びコースイン。 1周しアタックラップが始まるコントロールラインを通過したのは予選終了の1秒前。 そんな慌しい中でもセナは見事なまでの集中力で暫定PPを決めた。

土曜日になると思うようにタイムが上がらず、結局マンセル(ウイリアムズ)に0.070秒及ばず2位。 金曜日のエピソードを知ってしまうと、この予選ではなんとしてもPPを獲得してほしかったが、 セナ自身はそれほどがっかりせずにむしろサバサバしていたようだ。

決勝レースはマンセルがPPから好スタート。セナがそれに続く。 しかし5周目、3位のプロスト(マクラーレン)がセナに並びかけ、 結果的にセナは縁石の上まで弾き出され、マシンは飛び跳ね、 その間にロズベルグ(マクラーレン)、ピケ(ウイリアムズ)、アルヌー(リジェ)にも先行を許し6位に後退した。

セナは中盤のタイヤ交換時にも順位は変わらず6位を走行。マシンバランスと燃費を気にしつつ走る。 しかし60周目に周回遅れにされる際、アルヌーを抜き5位に浮上。 このままアルヌーを押さえ込み5位を守りきった。

セナはプロストに弾き出されてレースを棒に振った感もあるが、 レース後、特にプロストを非難するようなことはなかったようだ。 数年後の激しい、「セナ・プロストバトル(含・場外戦)」のことを考えると、 セナにしては「大人し過ぎる」対応だったようにも思える。



予選結果

 
ドライバー
チーム
タイム・備考
PP
 ナイジェル・マンセル  ウイリアムズ・ホンダ  1'24"118
2位
 アイルトン・セナ  ロータス・ルノー  1'24"188
3位
 ネルソン・ピケ  ウイリアムズ・ホンダ  1'24"384
4位
 アラン・プロスト  マクラーレン・TAGポルシェ  1'25"192
5位
 ルネ・アルヌー  リジェ・ルノー  1'25"224
6位
 ケケ・ロズベルグ  マクラーレン・TAGポルシェ  1'25"533


決勝結果

 
ドライバー
チーム
タイム・備考
優勝
 ナイジェル・マンセル  ウイリアムズ・ホンダ  1゚42'26"415
2位
 アラン・プロスト  マクラーレン・TAGポルシェ  1゚42'47"074
3位
 ネルソン・ピケ  ウイリアムズ・ホンダ  1゚43'02"677
4位
 ケケ・ロズベルグ  マクラーレン・TAGポルシェ  1゚44'02"088
5位
 アイルトン・セナ  ロータス・ルノー  1Lap
6位
 ルネ・アルヌー  リジェ・ルノー  1Lap
 
     
FL
 ネルソン・ピケ  ウイリアムズ・ホンダ  1'25"443




TOPへもどる