1987年 フランスGP


1987年7月3-5日
フランス ポール・リカール サーキット

予選:3位 決勝:4位


モナコ、デトロイトと連勝を飾り、 セナはポイントリーダーとして再びヨーロッパに帰ってきた。 ロータスのシャシーがホンダパワーを生かせる程に、パフォーマンスが向上してきたのか?

しかしこの連勝は、実際には市街地コースという特異な状況と、 セナ自らの腕によるところが大きかったようだ。 中盤戦はマシンの素性の差が顕著に出やすい中高速サーキットが続き、 重く完成度の高くないアクティブ・サスを擁するロータスでセナは苦戦を強いられる。

予選では、最高速でウイリアムズ勢を凌ぐスピードを見せるものの、 マシンバランスに苦しみタイム的には同じホンダエンジンを用いるウイリアムズ勢はもちろん、 エンジンパワーが劣ると思われるマクラーレン・TAGポルシェのプロストにも先行される。

金曜日はギアボックスの不調や、ダウンフォース不足でスピンを喫するなどして4位。 土曜日にはマシンバランスが幾分改善されたが、 今度はアタック中にエンジンが止まってしまう。 土曜だけでは2位のタイムだったが、2日間の予選全体では3位。

決勝レースでは、すぐにピケ(ウイリアムズ)にかわされ4位に後退する。 途中タイヤ交換のピットインの間に一時的に3位や5位を走ることもあったが、 レースの大部分をマンセル、ピケのウイリアムズ勢と、マクラーレンのプロストに次いで4位を走行する。

セナのロータスにはまだマシンバランスの問題があり、上位3台とは明らかに大きな差があった。 さらにレース終盤には周回遅れにもされたが、 このレースは無理をせずそのまま4位でフィニッシュした。

このレースの結果でセナのチャンピオンシップポイントのリードはわずか1点になってしまったが、 逆にこの状況でシーズン中盤までポイントリーダーを守っていること自体が凄いことなのかもしれない。

ロータスはアクティブサスやシャシーの空力などの問題を抱え、中盤以降苦戦を強いられることになるが、 それでもセナと中嶋は果敢に攻め、次戦イギリスなどマシンに合ったコースではしばし好走を見せるのであった。



予選結果

 
ドライバー
チーム
タイム・備考
PP
 ナイジェル・マンセル  ウイリアムズ・ホンダ  1'06"454
2位
 アラン・プロスト  マクラーレン・TAGポルシェ  1'06"877
3位
 アイルトン・セナ  ロータス・ホンダ  1'07"024
4位
 ネルソン・ピケ  ウイリアムズ・ホンダ  1'07"140
5位
 テイリー・ブーツェン  ベネトン・フォード  1'08"077
6位
 ゲルハルト・ベルガー  フェラーリ  1'08"390


決勝結果

 
ドライバー
チーム
タイム・備考
優勝
 ナイジェル・マンセル  ウイリアムズ・ホンダ  1゚37'03"839
2位
 ネルソン・ピケ  ウイリアムズ・ホンダ  1゚37'11"550
3位
 アラン・プロスト  マクラーレン・TAGポルシェ  1゚37'59"094
4位
 アイルトン・セナ  ロータス・ホンダ  1Lap
5位
 テオ・ファビ  ベネトン・フォード  3Laps
6位
 フィリップ・ストレイフ  ティレル・フォード  4Laps
 
     
FL
 ネルソン・ピケ  ウイリアムズ・ホンダ  1'09"548




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