セナはここまでポイントではピケ(ウイリアムズ)に次ぐ2位にはいるものの、
重く未完成のアクティブサスを搭載するロータスで苦戦を強いられている。
コツコツとポイントを貯めてきたのは、セナの腕によるところが大きいだろう。
そしてここポルトガルでもマシントラブルに足を引っ張られる。 金曜日は、スピンした他車を避けようとした時に、 自らもスピンを喫するなどのアクシデントに見舞われるも暫定の3位。 土曜日にはエンジンに小火災が発生。すぐにスペアカーに乗り換えたが、運悪くコース上には雨が降ってきた。 土曜日だけでは4位だったが、2日間の予選全体では5位に落ちた。 決勝レースでは上位5人が牽制し合う緊迫のスタート。 5位から好ダッシュを決めたセナは、3位プロスト(前)と4位ピケ(左前)に挟まれたが、 思い切ってそのまま加速し2人をかわし3位へ浮上した。 セナはしばしベルガーとマンセルに次ぎ3位を走行する。 しかし11周目にはピケにかわされ4位へ。さらにスロットルセンサーの不調で エンジンが断続的にカットオフする症状が顕れる。 セナは14周目にピットイン。 ピットでは修復作業のため大きなタイムロスを強いられた。 セナは3周遅れでコースに復帰する。 しかし諦めることなくここから追い上げ、 ノンストップでレースを走りきり、最終的には2周遅れの7位でゴールした。 レースはプロストが優勝し当時の通算最多勝、前人未到の28勝目を達成した。 残念ながらポイントはあげられなかったが、スタート直後のギリギリの攻防、 ピットアウトしてからの追い上げなど、セナの凄さが垣間見られたレースだったと思う。 ロータスでのレースも残り4戦。 シャシー性能ではウイリアムズやマクラーレン、フェラーリに劣りがちだが、 セナは自らの腕とホンダエンジンで全力で対抗していくのだった。 |
ドライバー |
チーム |
タイム・備考 |
|
PP |
ゲルガルト・ベルガー | フェラーリ | 1'17"620 |
2位 |
ナイジェル・マンセル | ウイリアムズ・ホンダ | 1'17"951 |
3位 |
アラン・プロスト | マクラーレン・TAGポルシェ | 1'17"994 |
4位 |
ネルソン・ピケ | ウイリアムズ・ホンダ | 1'18"164 |
5位 |
アイルトン・セナ | ロータス・ホンダ | 1'18"354 |
6位 |
ミケーレ・アルボレート | フェラーリ | 1'18"540 |
ドライバー |
チーム |
タイム・備考 |
|
優勝 |
アラン・プロスト | マクラーレン・TAGポルシェ | 1゚37'03"906 |
2位 |
ゲルハルト・ベルガー | フェラーリ | 1゚37'24"399 |
3位 |
ネルソン・ピケ | ウイリアムズ・ホンダ | 1゚38'07"201 |
4位 |
テオ・ファビ | ベネトン・フォード | 1Lap |
5位 |
ステファン・ヨハンソン | マクラーレン・TAGポルシェ | 1Lap |
6位 |
エディ・チーバー | アロウズ・メガトロン | 2Laps |
7位 |
アイルトン・セナ | ロータス・ホンダ | 2Laps |
FL |
ゲルハルト・ベルガー | フェラーリ | 1'19"282 |