1987年 ポルトガルGP


1987年9月18-20日
ポルトガル アウトドローモ・ド・エストリル

予選:5位 決勝:7位


セナはここまでポイントではピケ(ウイリアムズ)に次ぐ2位にはいるものの、 重く未完成のアクティブサスを搭載するロータスで苦戦を強いられている。 コツコツとポイントを貯めてきたのは、セナの腕によるところが大きいだろう。 そしてここポルトガルでもマシントラブルに足を引っ張られる。

金曜日は、スピンした他車を避けようとした時に、 自らもスピンを喫するなどのアクシデントに見舞われるも暫定の3位。 土曜日にはエンジンに小火災が発生。すぐにスペアカーに乗り換えたが、運悪くコース上には雨が降ってきた。 土曜日だけでは4位だったが、2日間の予選全体では5位に落ちた。

決勝レースでは上位5人が牽制し合う緊迫のスタート。 5位から好ダッシュを決めたセナは、3位プロスト(前)と4位ピケ(左前)に挟まれたが、 思い切ってそのまま加速し2人をかわし3位へ浮上した。

セナはしばしベルガーとマンセルに次ぎ3位を走行する。 しかし11周目にはピケにかわされ4位へ。さらにスロットルセンサーの不調で エンジンが断続的にカットオフする症状が顕れる。 セナは14周目にピットイン。

ピットでは修復作業のため大きなタイムロスを強いられた。 セナは3周遅れでコースに復帰する。 しかし諦めることなくここから追い上げ、 ノンストップでレースを走りきり、最終的には2周遅れの7位でゴールした。 レースはプロストが優勝し当時の通算最多勝、前人未到の28勝目を達成した。

残念ながらポイントはあげられなかったが、スタート直後のギリギリの攻防、 ピットアウトしてからの追い上げなど、セナの凄さが垣間見られたレースだったと思う。

ロータスでのレースも残り4戦。 シャシー性能ではウイリアムズやマクラーレン、フェラーリに劣りがちだが、 セナは自らの腕とホンダエンジンで全力で対抗していくのだった。



予選結果

 
ドライバー
チーム
タイム・備考
PP
 ゲルガルト・ベルガー  フェラーリ  1'17"620
2位
 ナイジェル・マンセル  ウイリアムズ・ホンダ  1'17"951
3位
 アラン・プロスト  マクラーレン・TAGポルシェ  1'17"994
4位
 ネルソン・ピケ  ウイリアムズ・ホンダ  1'18"164
5位
 アイルトン・セナ  ロータス・ホンダ  1'18"354
6位
 ミケーレ・アルボレート  フェラーリ  1'18"540


決勝結果

 
ドライバー
チーム
タイム・備考
優勝
 アラン・プロスト  マクラーレン・TAGポルシェ  1゚37'03"906
2位
 ゲルハルト・ベルガー  フェラーリ  1゚37'24"399
3位
 ネルソン・ピケ  ウイリアムズ・ホンダ  1゚38'07"201
4位
 テオ・ファビ  ベネトン・フォード  1Lap
5位
 ステファン・ヨハンソン  マクラーレン・TAGポルシェ  1Lap
6位
 エディ・チーバー  アロウズ・メガトロン  2Laps
7位
 アイルトン・セナ  ロータス・ホンダ  2Laps
 
     
FL
 ゲルハルト・ベルガー  フェラーリ  1'19"282




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