1989年6月2-4日
アメリカ フェニックス市街地コース
この年からアメリカGPはアリゾナ州、フェニックスで行われる。
乾燥地帯に高層ビルが立ち並ぶ人工都市である。コースはコンクリートに囲まれたストリートコース。 予選では金曜、土曜共にトップタイム。 土曜日はコースコンディションが悪く、各車タイム更新できなかったということもあるが、 セナがチームメイトの2位プロストを1.4秒も引き離してPP。 通算PP獲得数は34回になり、1960年代の天才、ジム・クラークのPP記録を更新する。 その後セナはこの記録を65まで伸ばし、最速の称号を自他共に認めさせることになる。 決勝レースはスタートでプロストが先に出るものの、すぐにセナが抜き返し首位を走る。 しかしセナのエンジンにミスファイアが発生し始める。 最初は何とか丁寧にドライブしていたが、徐々に状況は悪化。34周目にピットインし、ブラックボックスを交換した。 レース復帰してFLを記録するなど快調に飛ばし、トラブルは解消されたかにも思えたが 、再びミスファイアが起き始めピットに戻りリタイアした。 フェニックスはオフィスビルに囲まれていて、 そこから発信される電波などがエンジンに悪影響を及ぼしたのではないかと言われている。 セナの連勝は3で止まり、以後、セナだけに不運なトラブルが発生し、チャンピオンシップに微妙な影を落としていく。 |
ドライバー |
チーム |
タイム・備考 |
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PP |
アイルトン・セナ | マクラーレン・ホンダ | 1'30"108 |
2位 |
アラン・プロスト | マクラーレン・ホンダ | 1'31"517 |
3位 |
アレッサンドロ・ナニーニ | ベネトン・フォード | 1'31"799 |
4位 |
ナイジェル・マンセル | フェラーリ | 1'31"927 |
5位 |
マーティン・ブランドル | ブラバム・ジャッド | 1'31"960 |
6位 |
アレックス・カッフィ | ダラーラ・フォード | 1'32"160 |
ドライバー |
チーム |
タイム・備考 |
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優勝 |
アラン・プロスト | マクラーレン・ホンダ | 2゚01'33"133 |
2位 |
リカルド・パトレーゼ | ウイリアムズ・ルノー | 2゚02'12"829 |
3位 |
エディ・チーバー | アロウズ・フォード | 2゚02'16"343 |
4位 |
クリスチャン・ダナー | リアル・フォード | 1Lap |
5位 |
ジョニー・ハーバート | ベネトン・フォード | 1Lap |
6位 |
テイリー・ブーツェン | ウイリアムズ・ルノー | 1Lap |
リタイア |
アイルトン・セナ | マクラーレン・ホンダ | 44周、電気系統 |
FL |
アイルトン・セナ | マクラーレン・ホンダ | 1'33"969 |