前戦ブラジルから1ヵ月半、長期のテスト期間を経て、F1はヨーロッパに戻ってきた。
当時はここサンマリノから本格的なシーズンがスタートするとよく言われていた。 金曜予選は、アタック中にマルティニ(ミナルディ)の事故による赤旗などで、 チームメートのベルガーに僅かに及ばず2位。しかし土曜日には逆転し、指定席であるPPを獲得。 「注意深く考えた上で、自分はできる、そしてどんなミスも犯さないんだと、信じられるかどうかがすべてなんだ。 慎重に考えてね」 レースはスタート直後はベルガーが先行するも、すぐにトサでセナがトップを奪い返す。 しかしセナはスタートしてすぐに自らのマシンの異変に気付く。 「右のリヤの何かが曲がっている感じがした。 少しだけスピードを落としたら、コントロールできるようになったよ」 しかし4周目のリバッツァでブレーキが効かなくなりコースアウト。 右側のリアホイール・リムのトラブルだった。 レースはパトレーゼ(ウイリアムズ)が7年ぶりの優勝を飾った。 当時は今に比べるとマシンの管理体制が低く、 また有効ポイント制だったために完走・ポイント狙いのレースよりも、 激しいバトルや「一か八か」の戦略などがよく見られたため、 リタイヤ率が若干高くなるが、その分見応えもあったように思える。 |
ドライバー |
チーム |
タイム・備考 |
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PP |
アイルトン・セナ | マクラーレン・ホンダ | 1'23"220 |
2位 |
ゲルハルト・ベルガー | マクラーレン・ホンダ | 1'23"781 |
3位 |
リカルド・パトレーゼ | ウイリアムズ・ルノー | 1'24"444 |
4位 |
テイリー・ブーツェン | ウイリアムズ・ルノー | 1'25"039 |
5位 |
ナイジェル・マンセル | フェラーリ | 1'25"095 |
6位 |
アラン・プロスト | フェラーリ | 1'25"179 |
ドライバー |
チーム |
タイム・備考 |
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優勝 |
リカルド・パトレーゼ | ウイリアムズ・ルノー | 1゚30'55"478 |
2位 |
ゲルハルト・ベルガー | マクラーレン・ホンダ | 1゚31'00"595 |
3位 |
アレッサンドロ・ナニーニ | ベネトン・フォード | 1゚31'01"718 |
4位 |
アラン・プロスト | フェラーリ | 1゚31'02"321 |
5位 |
ネルソン・ピケ | ベネトン・フォード | 1゚31'48"590 |
6位 |
ジャン・アレジ | ティレル・フォード | 1Lap |
リタイア |
アイルトン・セナ | マクラーレン・ホンダ | 3周、ホイール |
FL |
アレッサンドロ・ナニーニ | ベネトン・フォード | 1'27"156 |