1990年 オーストラリアGP


1990年11月2-4日
オーストラリア アデレード市街地コース

予選:PP(52回目) 決勝:リタイア


前戦、鈴鹿での接触事故・王座決定の直後のレース。 セナは何事もなかったかのように金曜、土曜共に最速、チャンピオンの貫禄を見せつける。

オーストラリアGPの週末は、コース上でイベントやサポートレースなどが行われるためコースが汚れ、 土曜にタイムが伸びないことが多い。そのためもあってか、セナの土曜予選のタイムは 金曜のタイムには僅かに及ばなかったものの、この年10回目のPPを決める。

レースはスタートからブレーキバランスが不良。それでもセナはトップを快走し、 マンセルやピケに30秒のリードを奪う。その後ギアボックスが不調。2速が入らなくなり、 62周目のヘアピン後の左コーナーをニュートラルで直進。タイヤバリアに激突しそのままリタイアしてしまう。

映像だけではセナのミスのようにも思えても、このレースのようにマシントラブルが絡み、他のドライバーなら すぐにリタイアしてしまうところをその中でギリギリで走っていて、 セナの完全なるドライビングミスはほとんどなかったように感じる。

セナの1990年終盤2戦はトラブルや政治的駆け引きが見え隠れし、後味が悪いものになってしまった。 しかしこのようなつらい経験も自らの糧とし、レーシングドライバーとしてさらに完成度を増していった。



予選結果

 
ドライバー
チーム
タイム・備考
PP
 アイルトン・セナ  マクラーレン・ホンダ  1'15"671
2位
 ゲルハルト・ベルガー  マクラーレン・ホンダ  1'16"244
3位
 ナイジェル・マンセル  フェラーリ  1'16"352
4位
 アラン・プロスト  フェラーリ  1'16"356
5位
 ジャン・アレジ  ティレル・フォード  1'16"837
6位
 リカルド・パトレーゼ  ウイリアムズ・ルノー  1'17"156


決勝結果

 
ドライバー
チーム
タイム・備考
優勝
 ネルソン・ピケ  ベネトン・フォード  1゚49'44"570
2位
 ナイジェル・マンセル  フェラーリ  1゚49'47"699
3位
 アラン・プロスト  フェラーリ  1゚50'21"829
4位
 ゲルハルト・ベルガー  マクラーレン・ホンダ  1゚50'31"432
5位
 テイリー・ブーツェン  ウイリアムズ・ルノー  1゚51'35"730
6位
 リカルド・パトレーゼ  ウイリアムズ・ルノー  1Lap
リタイア
 アイルトン・セナ  マクラーレン・ホンダ  61周、ギアボックス、アクシデント
 
     
FL
 ナイジェル・マンセル  フェラーリ  1'18"203




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