ホンダはついにV12エンジンを投入、マクラーレンもMP4/6を新設計。
マクラーレンのシャシーは約1週間前に出来たばかりで、アメリカに持ち込んだ3台のマシンのうち
2台がここで初めて走る。信頼性は確保されているのか?
そして新しいエンジン、シャシーのポテンシャルはいかに? シーズンオフ、セナは例年通りにブラジルで休養、トレーニングを積みリフレッシュしてサーキットに戻ってきた。 一方チームメイトのベルガーは、少しでもマシンに慣れてセナに対してアドバンテージを持とうと、 冬の間からマシン開発・テストに積極的に参加。その真価が問われる。 金曜予選、セナのエンジンが点火しないというトラブルが発生、さらにタイムアタック中に赤旗中断という不運。 フェラーリのアレジが暫定PP獲得。 しかし土曜予選では、2位のフェラーリ、プロストを1秒以上、チームメイトのベルガーには2.3秒も 引き離す圧倒的なPP。ベルガーのたくらみは無残にも打ち砕かれた。 決勝レースは1コーナーをセナが無難に首位で通過した時点で優勝争いは終わった。 各車、フェンスに囲まれたストリートコースでてこずる一方で、 セナだけは異次元の速さと安定感でレースをリード。 前年までは16戦中好成績の11戦の成績が加算される有効ポイント制だったが、 この年から全戦のポイントが加算される方式に。 速さと共にセナの走りにさらなる安定感がプラスされ、 レース中の致命的なミスはこの年以降ほとんど見られなくなる。 もっとも、以前も完全なセナのミスによるリタイアというものは極めて少ない。 49周目にタイヤ交換するも、首位は譲らず。終盤、ギアボックスのトラブルが発生したが、丁寧にマシンをコントロールし、 2位プロストに16秒の差をつけて優勝。ジャッキー・スチュワートに並ぶ史上2位、通算27勝目。 2年連続3度目の王座に向けて絶好のスタートを切った。 |
ドライバー |
チーム |
タイム・備考 |
|
PP |
アイルトン・セナ | マクラーレン・ホンダ | 1'21"434 |
2位 |
アラン・プロスト | フェラーリ | 1'22"555 |
3位 |
リカルド・パトレーゼ | ウイリアムズ・ルノー | 1'22"833 |
4位 |
ナイジェル・マンセル | ウイリアムズ・ルノー | 1'23"218 |
5位 |
ネルソン・ピケ | ベネトン・フォード | 1'23"384 |
6位 |
ジャン・アレジ | フェラーリ | 1'23"519 |
ドライバー |
チーム |
タイム・備考 |
|
優勝 |
アイルトン・セナ | マクラーレン・ホンダ | 2゚00'47"828 |
2位 |
アラン・プロスト | フェラーリ | 2゚01'04"150 |
3位 |
ネルソン・ピケ | ベネトン・フォード | 2゚01'05"204 |
4位 |
ステファノ・モデナ | ティレル・ホンダ | 2゚01'13"237 |
5位 |
中嶋 悟 | ティレル・ホンダ | 1Lap |
6位 |
鈴木 亜久里 | ラルース・フォード | 2Laps |
FL |
ジャン・アレジ | フェラーリ | 1'26"758 |