1991年 アメリカGP


1991年3月8-10日
アメリカ フェニックス市街地コース

予選:PP(53回目) 決勝:優勝(27回目)


ホンダはついにV12エンジンを投入、マクラーレンもMP4/6を新設計。 マクラーレンのシャシーは約1週間前に出来たばかりで、アメリカに持ち込んだ3台のマシンのうち 2台がここで初めて走る。信頼性は確保されているのか? そして新しいエンジン、シャシーのポテンシャルはいかに?

シーズンオフ、セナは例年通りにブラジルで休養、トレーニングを積みリフレッシュしてサーキットに戻ってきた。 一方チームメイトのベルガーは、少しでもマシンに慣れてセナに対してアドバンテージを持とうと、 冬の間からマシン開発・テストに積極的に参加。その真価が問われる。

金曜予選、セナのエンジンが点火しないというトラブルが発生、さらにタイムアタック中に赤旗中断という不運。 フェラーリのアレジが暫定PP獲得。 しかし土曜予選では、2位のフェラーリ、プロストを1秒以上、チームメイトのベルガーには2.3秒も 引き離す圧倒的なPP。ベルガーのたくらみは無残にも打ち砕かれた。

決勝レースは1コーナーをセナが無難に首位で通過した時点で優勝争いは終わった。 各車、フェンスに囲まれたストリートコースでてこずる一方で、 セナだけは異次元の速さと安定感でレースをリード。

前年までは16戦中好成績の11戦の成績が加算される有効ポイント制だったが、 この年から全戦のポイントが加算される方式に。 速さと共にセナの走りにさらなる安定感がプラスされ、 レース中の致命的なミスはこの年以降ほとんど見られなくなる。 もっとも、以前も完全なセナのミスによるリタイアというものは極めて少ない。

49周目にタイヤ交換するも、首位は譲らず。終盤、ギアボックスのトラブルが発生したが、丁寧にマシンをコントロールし、 2位プロストに16秒の差をつけて優勝。ジャッキー・スチュワートに並ぶ史上2位、通算27勝目。 2年連続3度目の王座に向けて絶好のスタートを切った。



予選結果

 
ドライバー
チーム
タイム・備考
PP
 アイルトン・セナ  マクラーレン・ホンダ  1'21"434
2位
 アラン・プロスト  フェラーリ  1'22"555
3位
 リカルド・パトレーゼ  ウイリアムズ・ルノー  1'22"833
4位
 ナイジェル・マンセル  ウイリアムズ・ルノー  1'23"218
5位
 ネルソン・ピケ  ベネトン・フォード  1'23"384
6位
 ジャン・アレジ  フェラーリ  1'23"519


決勝結果

 
ドライバー
チーム
タイム・備考
優勝
 アイルトン・セナ  マクラーレン・ホンダ  2゚00'47"828
2位
 アラン・プロスト  フェラーリ  2゚01'04"150
3位
 ネルソン・ピケ  ベネトン・フォード  2゚01'05"204
4位
 ステファノ・モデナ  ティレル・ホンダ  2゚01'13"237
5位
 中嶋 悟  ティレル・ホンダ  1Lap
6位
 鈴木 亜久里  ラルース・フォード  2Laps
 
     
FL
 ジャン・アレジ  フェラーリ  1'26"758




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